あまりにもよかったので今回はガチのレポートを書きます。よろしくもす(`・ω・´)
5月5日、歌い手のまふまふがひとつの偉業を成し遂げた。あの東京ドームを舞台に無料配信ライブ「引きこもりでもLIVEがしたい!〜すーぱーまふまふわーるど2021@東京ドーム〜ONLINE」を行ったのである。
まふまふは本来、2020年3月に観客を動員しドーム公演を行うはずであった。しかし、某ウイルスの影響でライブはお流れになってしまったのである。今回のライブは配信というスタイルではあるものの、まふまふ、ファン両方の悲願が実ったと言えるだろう。ちなみに、東京ドームを舞台に無料配信ライブを行ったのはまふまふが初となる。
公演開始前から多くの視聴者が集いコメントで大いに盛り上がっていた。私も彼ら彼女らに紛れてコメントを打ちまくっていたのだが、ニコニコ動画にハマっていた頃を思い出して少し懐かしくなった。ちなみに、本公演の全世界での視聴数は40万人を記録。東京ドームのキャパ55000人の比ではなく、改めてまふまふの人気を再確認することとなった。
さて、それでは早速本題に移ろう。
オープニング、カウントダウンを経た後、眩い光に包まれてまふまふがステージ上に登場。「東京ドーム!一世一代の舞台の幕開けだ!」とシャウトするまふまふがスタートに持ってきた曲は彼の代表曲のひとつ《ベルセルク》。アップテンポかつ非常にキーの高い難曲であるが、まふまふは綺麗に歌い上げていく。動画のそれより軽い発声ではあったが(おそらく一曲目ということもあり、意図的なものであろう)まふまふならではの気持ちのいい音の響きはしっかりと再現されており、筆者は興奮しっぱなしであった。余談だが、当ライブが始まる前に「東京ドーム公演の最初の一曲はなんでしょう?」というクイズが公式からあった。私は《忍びのすゝめ》と予想していたので見事に外れてしまった笑
真剣な眼差しでステージに立つまふまふは《最終宣告》《罰ゲーム》のアップチューン2曲を続けて披露。観客が会場に居たなら、間違いなく歓声の嵐だっただろう。特に《最終宣告》の完成度が極めて高く、まふまふの音域の広さとリズム感の良さを再認識させられた。
「みなさんどうもこんにちは。まふまふと申します」と優しい声で述べたまふまふ。歌唱している時のオーラは何処へ行ったのか、大人しくどこか儚さを持った青年がそこにはいた。(このギャップも人気の理由なのだろう)「久しぶりだからMCの仕方を忘れちゃった...」と呟くまふまふは、漢の自分から見ても可愛い気がした。悔しい。
しかしそれでも最後はビシッと決めるのがまふまふというアーティストだ。「みんなには沢山付き合ってもらいます。ついていけるか!?」と視聴者に叫び、ライブを再開させた。
《アルターエゴ》は歌唱ももちろんだが、ピアノの美しさに感動した視聴者は多いのではないだろうか。私自身そのクチで、噴き上がる火柱や無数のライトも相まって非常に幻想的な空間が創り出されていたように感じた。《悔やむと書いてミライ》ではギター演奏をしながらの歌唱を披露。ただでさえイケメンのまふまふのかっこよさが天元突破していた。高橋優も然りなのだが、ギターを掻き鳴らしながら歌う人に私は弱いのだ。歌唱後、暗転した画面にぼんやりと私のオタク顔が浮かんだことだけが悔やまれる。まふまふとせんうた、顔面に差がありすぎる。ラフな衣装に着替えての《携帯恋話》では、まふまふの柔らかくも芯のある歌声が会場を包み込んだ。
上記3曲はそれぞれ「第五人格」「プロジェクトセカイ」への提供曲である。歌唱後のMCで「自分の大切な思い出の曲をドームに連れてきたかった」「一つやり遂げた感があったりします」と語るまふまふは格好良かった。彼は「自分どう見えるのかな?」と視聴者に問いを投げかけていたが、おそらく誰しもが格好いいと思ったことだろう。
《デジャヴ》で音源ママの滑舌の良さを見せ付けた後に繰り出されたのは突然の新曲《おとといきやがれ》。まふまふは数多くのダークな曲を持っているが、ここまでストレートに乱暴な言葉を使うのは新鮮に感じた。(これは完全に私個人の想像だが、一世を風靡した《うっせぇわ》にインスパイアされた部分があるのではないか)どこか不気味なメロディ、シャウト全開のサビ、そしてまふまふの表情...全てが性癖ど真ん中で狂ったようにリピートしている。演出がMVっぽかったのだが、この映像を使って動画化されるのだろうか。そうだとしたら、私はとても嬉しい。
バンドメンバーによる生演奏が披露され、ライブは中盤に突入。設置ペンライトが散りばめられた観客席から披露されたのは...
まふまふ楽曲人気トップ、女の子になりたい
《おとといきやがれ》をクールに歌っていたイケメンは跡形もなく消え去り、一人の女の子がそこにいた...。「まふまふらしい」白い衣装が実によく似合う。さすがに女声でキーの高い部分を歌っている時はちょっと苦しそうだったが、この晴れ舞台でこの曲を歌ったまふまふに私は称賛の拍手をこれでもかと贈りたい。Twitterにて、この曲を観た相方のそらるさんは「ユニットやめます」と宣言。赤ティンさんはちょっと引いてた。クソワロタ
歌唱後まふまふは「ごめんなさい」と謝ったあと、ペンライトの光を見渡しながら「でけえー!!」と嬉しそうに話していた。本人も語っていたが、新型コロナウイルスが収束した時にはファンの皆でこの景色を作れたらいいなと思う。
ステージ上に戻ってきたまふまふは「神楽色アーティファクト」の1曲目を飾る《忍びのすゝめ》を遂に投入。忍者に扮したダンサーも登場し、視聴者のボルテージを一気に上げていく。まふまふ得意の和のエッセンスをふんだんに盛り込んだ当楽曲は筆者のお気に入りのひとつだ。彼の歩んできた道が見えるかのような歌詞も魅力的で、特に「敗れ果てた友の骸に今日も立っている」という言葉は10年間表現者として活動してきたまふまふの本心なんだろうなと勝手に思っている。これからも歌い手のエースとして突き進んでいってほしいものだ。
機械的なサウンドが楽しい人気曲《イカサマダンス》で勢いをつけたまふまふは《ユウレイ》《さえずり》の2曲を丁寧に歌い上げ視聴者を魅了。泣き叫ぶような歌唱、裏声やウィスパーボイスを軸にした柔らかい歌唱を曲によって自由自在に操るのは流石としか言えない。筆者は《ユウレイ》が大好きなので生歌を聴けて嬉しかった。
ライブもいよいよ終盤。バンドメンバーによる演奏を挟んだ後、和服に身を包んだまふまふは《ひともどき》を歌唱。まふまふの思いを吐露したかのような当楽曲は真っ直ぐに胸に響いた。
さて。
ここから先のセトリは、観ていた人であればわかるだろうが、伝説である。
最高音hihiDの超高音曲《生まれた意味などなかった。》、難曲ボカロ楽曲として名高い《命に嫌われている。》《拝啓ドッペルゲンガー》、まふまふの代名詞とも言えるアップチューン《輪廻転生》を休みなしで完璧に歌唱したのである。(厳密には命→輪廻→ドッペルの流れ)ただただ圧巻であった。ここに関しては語るより観てもらったほうが絶対に早いので、残っているアーカイブを全人類見てほしい。リアルタイム視聴時、感動しすぎて恥ずかしいコメントをたくさんしちゃったぜ...
ひとつ確信したことは、まふまふはバケモンだということである。まず無尽蔵なスタミナがエグイし、《生まれた意味などなかった。》のフェイクと《輪廻転生》のアレンジをどうやって出しているのか、何度見てもわからない。
圧巻のパフォーマンスを見せつけたまふまふは「10年間活動を続けてきました。当時はまだ自分も大人とは呼べないような歳で、人に誇れるようなことなんて何ひとつなくて。そんな自分が10年間活動を続け、こうして夢だった東京ドームに立つことができたのは...立たせていただいているのは、他でもないみなさんのおかげです」と感謝の言葉を口にした。
彼は「顔を出すのが怖い10年間でした。人前で歌うのが大嫌いな日々でした」とかつて抱いていた思いを告白。まふまふというアーティストは、歯車が一つでもかけていたら動画の中だけの存在だったのかもしれない。「まふまふさんは本当は嫌なことを無理してやってきたのだろうか?」という思いが、一瞬私の頭をよぎった。
しかしそれは杞憂であった。まふまふは続けて話してくれた。「いつの間にかボクは、ライブが好きになってたんだな」「みんなと会うのが楽しみだったんだな」「みんなに聴いて欲しかったんだな」と。その言葉は、私の心にあたたかいものをくれた。「ボクを変えてくれてありがとう」と話すまふまふの表情は晴れやかだった。
まふまふは最後に"海外の方への曲"、"東京ドームで会おうねと約束した曲"、"ボクの1番大切な曲"を歌うと宣言。それは《曼珠沙華》、《夜空のクレヨン》、そして《夢のまた夢》の3曲であった。「ボクと踊りませんか!?」「この景色、みんなにも見えてますか!?」と配信を観ている全てのファンに語りかけながら大切に言葉を紡ぐまふまふ。
最後の1曲《夢のまた夢》では「ボクを見つけてくれてありがとう」と再び感謝の言葉を述べ、ここまでの疲れを感じさせない伸びやかな歌声を披露した。曲中の台詞「バイバイ」は音源の悲しげなものではなく、「また会おうね!」と言っているかのような力強いものであった。
ふう
私が感じた感動を少しでも伝えられればと頑張りましたがどうだったでしょうか...
普段は常体じゃなかったり、画像を貼りまくって文章力のなさを誤魔化したりしているので、いざ真剣に文章を書くと恥ずかしくなってきますね(笑)
でもね、それでも文字を書き連ねたくなるほど素晴らしいライブだったんです。
本文で「昔のまふまふさん」について少し触れたんですけど、私が1番見てきたまふまふさんって、その頃のまふまふさんなんですよ。だから知っているんです。突然顔出しをしなくなった経緯も見てきたし、一曲歌うだけで体調を崩して舞台裏に掃けていく姿を見たこともあります。
だからこそ、感慨深いというかなんというか。
今回のライブで私は間違いなく昔以上のまふまふオタクになりました。20代男というアウェーな野郎ですが、これからも応援していきたいと思います。
改めて、まふまふさん。素晴らしいライブをありがとうございました!
本来は1日で消えるはずだったアーカイブですが、まふまふさんの計らいによって「コロナが収束するまで」観られるようになりました。よければ観てください!