第19弾「グレイト・ディスティニー-希望の双子-考察
気付けば第4回。今回は公式生放送で公開されたドラゴン関連カードを中心に見ていく。
ただし、目玉カードである《刃鬼》の個別考察はしない。なぜなら、現状だと《メンチ》でいいとしか思えないからだ...前回《綺羅丸》を取り上げなかった理由も同様である。
(どちらもカッコイイカードなので、なんとか活躍してほしいとは思っている。)
お暇な方は、今回もお付き合い頂けると幸いである。
余談だが、私は自分が気になったカードしかレビューしていないので更新が続かない為、ここまで書けたことに驚いている。19弾は私好みのパックなのかもしれない。
メンデルスゾーン
現代デュエルマスターズでも使われている、ドラゴンデッキだけに許された最強の初動が遂に登場。あの《フェアリー・ミラクル》よりも早く2マナ加速できる、ふざけた呪文である。
これで2ターン目に2ブーストを決められる決闘者は「デュエマ上手すぎだろ」と崇められる。逆に、これをスカした瞬間「あれ?デュエマ下手になってね?」と煽られる。《メンデルスゾーン》絡みの罵りあいは友達とやるデュエルマスターズの醍醐味の1つだ。
真面目な話、《メンデルスゾーン》は出力次第で先手後手の差をいとも簡単にひっくり返す力を秘めている。この呪文をどれだけ強く扱えるデッキを組めるかが、ドラゴン使いに課せられた課題だと思う。
私自身かつて連ドラを使っていた身なので研究してみたくはあるのだが、デッキ構築費用がとにかく高いのでしばらくは様子見するつもりだ。
そんな《メンデルスゾーン》だが、デュエプレ世界では《ミツルギブースト》と美しいマナカーブを形成する。このセットを採用したいデッキといえば、やはり「バルガライゾウ」だろう。
《メンデルスゾーン》→《ミツルギブースト》で火力を飛ばしつつ、次ターンには7マナ。《ギフト》からの《ライゾウ》が成立してしまう。要求値は高いが、AD環境をバルガライゾウで染め上げるだけの強さと魅力はあるのではないだろうか。
雑に《ボルグレス・バーズ》で手札を整えるのも一考だろう。4ターン目に最大7枚の手札補充...これには《サイバー・ブレイン》もびっくりである。
NDでは《ライゾウ》が使えないものの、《ヴィルヘルム》や《ナンバーナイン》といった終着点がしっかりと存在しているため、そこに向かってマナを伸ばしていけば良い。
偽りの王ヴィルヘルム
確定除去・マナ破壊・それに付随するマナ加速能力を併せ持つ場作りのスペシャリスト。このカードでアドバンテージ差を広げ、ゼニスなどのフィニッシャーで詰めるのは今後のターボデッキの基本的な動きになると思われる。
このカードの恐ろしい点は、繋ぎのカードであるにも関わらず高スタッツなところにある。《ミルドガルムス》などとは違い、《ヴィルヘルム》は場に出た後も打点として強いのだ。イメージとしては、1弾環境の《二角の超人》が近いかもしれない。
また、1枚で火・闇・自然文明を生み出せる点も評価に値する。このカードと《反撃のサイレント・スパーク》が登場したことで、「5色コントロール」は劇的に強化されたといえるだろう。
ちなみに種族はキング・コマンド・ドラゴン/アンノウン。《バルガライゾウ》から当たり前のように出てくるし、《ハングリー・エレガンス》がいればマナ召喚が許可される。
特に《バルガライゾウ》との相性は素晴らしく、《ライゾウ》を出すために減らしたマナを即座に回復できる。どういうわけかライブラリアウトしない調整が施されているため、定番タッグになることが予想される。
スーパーレアだが、3枚は持っておきたいパワーカードだ。
...《ホーガン・ブラスター》で気持ちよくなりたい人は4枚必須。性質上、早出しした方が強いので《ブラスター》で運ゲーする価値は大いにある。
偽りの王モーツァルト
《モーツァルト》は豪快なリセット能力を持つ大型クリーチャー。
クリーチャーを展開する相手に対し絶大な強さを誇るが、やはりネックとなるのはその重さ。普通に使うなら徹底したマナ加速は必須といえる。《メンデルスゾーン》や《フェアリー・ミラクル》と組み合わせて使おう。
前述した《ヴィルヘルム》との相性も良好。色が合っており、《ヴィルヘルム》→《モーツァルト》と綺麗につながる。
また、各種ゼニスと違い「召喚」に拘る必要がないため、コスト踏み倒しカードの力を借りるのも有効である。《母なる大地》や《魔龍バベルギヌス》、《鬼修羅》など選択肢は豊富にある。ドラゴンなので《バルガライゾウ》と組み合わせても良い。
ちなみにこのカードは《バルガライゾウ》の弾丸でありながら《バルガライゾウ》の強烈なメタとして機能するという特異な性質を持っている。今後の「バルガライゾウ」は《モーツァルト》を意識して確定除去持ちのドラゴンを積むようになるかもしれない。
真実の名ヴィオラ・ソナタ
《ヴィオラ・ソナタ》は、出た時に確定除去とドラゴンのリアニメイト(墓地蘇生)を行える大型ドラゴンである。
このカードも《ヴィルヘルム》や《モーツァルト》同様にターボデッキもしくは「バルガライゾウ」で活躍するだろう。特に「バルガライゾウ」においては、《モーツァルト》対策ができるリアニメイト要員として《バベルギヌス》の枠を奪いかねない。
そして、おまけのように付いている最後の一文。これもドラゴンデッキの脆弱な防御面を補う優秀な能力である。
有名なのは《オドル・ニードル》との組み合わせ。《ヴィオラ・ソナタ》を退かさない限り、相手はダイレクトアタックができなくなる。抜け道は多いが同弾収録の《イージスブースト》でも似たようなことはできる。
総じて、ドラゴンデッキの穴を埋められる優秀なドラゴンだといえるだろう。
ちなみに、《ヴィオラ・ソナタ》で《ヴィオラ・ソナタ》をリアニメイトできるので、墓地の状況によっては芋づる式に展開できる。無色カード故、何枚も積むことはないかもしれないが頭の片隅に入れておきたい。
偽りの王ナンバーナイン
《スペル・デル・フィン》の後釜がようやく登場。
NDで使用できる呪文ロックカードは《ガガ・アルカディアス》、《マクスウェルZ》など条件付きのものばかりだったので(それでも強いが)個人的には非常に嬉しいカードである。
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超次元デッキや「ルドルフ天門」に手痛い一撃を食らわせてやりたいところだ。